こんにちは
毎年6月になると、いくつかの会社からの封筒が送られてきます。
というのも私はそれらの会社の株主となっていますので、株主総会召集のお知らせが来るんです。
今回は九州電力の株主総会のお知らせを例として紹介したいと思います。
株主総会とは
株主総会のことを簡単に説明します。
会社の形態はいろいろとあるのですが、私たちが会社として思い浮かべるもので一番メジャーなものが株式会社ではないでしょうか。
株式会社は会社を運営する資金のうち、資本金というものを株式を発行して集めます。
その株式を持っている人を株主といいます。
株式はいわば会社の権利の一部であり、株式を持っている割合に応じてその会社への発言力が高まります。
ちなみに株式を100%持つと、完全にその会社はその人のものとなります。
小さい会社でオーナーが100%自分で株式を持っているケースがそれですね。
大きな会社になると、株式は公開されてたくさんの株主がその会社の株式を持つようになります。
するとその会社の意思決定をする場が必要となります。
そこで開かれるのが株主総会。
通常は年1回開かれます。
決算を3月に行う会社が多いので、3ヵ月後の6月に株主総会が集中するようですね。
九州電力の株主総会は一味違う
なぜ今回九州電力を取り上げるのか。
それはこの会社の株主総会が他社とは一味違うからに他なりません。
通常の会社の株主総会は、意思決定の場と言っても形だけのことが多いです。
いわば年1回行うセレモニー。
だいたい1時間くらいでぱっぱと終わらせる会社が多いようです。
ところが九州電力は違いますよ。
何しろ会社側と一部株主の決闘場と化していますから。
私は一昨年初めて九州電力の株主総会に参加したときのことです。
会場の周辺には、「原発反対派」が街宣車を出すわ横断幕を掲げて拡声器で大声をだしているわでなかなかなカオス。
ちなみに九州電力は管内で川内原発、玄海原発を稼動させています。
会場入り口付近では、マスコミがテレビカメラ付で会場へ入ろうとする株主にインタビューしていましたね。
株主に何を言わせたいか、だいたいわかりますよ。
原発容認派に見えたのか、私はマスコミの周りをしばらくうろうろしましたがついにインタビューされることはありませんでした。
総会が始まってからもすごいです。
質疑応答に入るとなかなか先に進みません。
あちら系の方が株主になってかなりの人数入り込んでいるようで、あちら系の演説を延々と繰り広げます。
結局、議長が議事進行を巻きまくっても3時間かかりましたから。
1回だけ見るエンターテイメントなら面白いですが、毎年付き合わされる会社側は大変ですね。
九州電力株主総会召集のお知らせ
今年も株主総会召集のお知らせが届きました。
見てみましょう。
議案が12号まであります。
これは大変多いです。
ちなみに同時期に来た他社を見ると、ソニーが2号まで、日産は3号までです。
あの今年話題騒然でモメにモメた日産でも議案が3個ですよ。
これに比べて九州電力の12個は非常に多いです。
それも株主提案が6個もあるのが目を引きます。
どういった内容が株主提案として出ているのか、画像でごらんください。
最初は取締役解任について、残りは定款の一部変更についてです。
対象になっている取締役は社長です。
九電の原発は特定重大事故等対処施設の設置が間に合わないため、原発の運転が停止させられる可能性があります。
その責任を取れというものです。
残りは定款の変更ですが、なかなか香ばしい文言が。
1つ目は原発廃炉を凍結し、委員会を設置しろというもの。
2つ目は使用済核燃料に関するもの。
3つ目は福島事故被害調査基金、運営委員会を設置しろというもの。
4つ目は託送料金の監視委員会を設置しろというもの。
5つ目は核燃料サイクルに関して。
全体として、会社の定款にこんな文言入れるべき?という文言が多すぎます。
そして提案理由の文章がいちいち引用する気が失せるくらい稚拙。
そのため画像貼り付けで済ませてしまいましたごめんなさい。
これに対して取締役会は全てに反対しています。
まあ当然でしょう。
取締役会側の意見で、「定款は、株式に関する事項や株主総会及び取締役に関する事項など。当社の基本的事項を定めるもの」とありますがまさにおっしゃるとおり。
提案者たちは、会社法の定款のところを百回読み直すか黙って保有株式を売却すべきですね。
でもこの議案に沿って総会では質疑応答が続くんですよね。
まさにあちら系の方々の独演会ですよ。
ほとんどの出席者は真面目に聞いていないです。
そもそも提案者自身可決させようと思っていません。
多数派工作をやっている様子は全くありませんし。
要は総会の場で自分たちの意見を開陳してオナニーしたいだけ。
付き合わされる会社側の皆様、そして出席される株主の皆様お疲れ様です。
さいごに
株主総会は全ての会社がこんなではなく、九州電力等の電力会社が例外です。
あなたも株式をお持ちでしたら、どこでも良いので一度は株主総会に参加してみてはいかがでしょう。
会社によってはお土産が出たり、株主懇談会があったりします。
また小さな会社だったら、総会中に自分に質問の機会が回ってくるかも。
社長や取締役が真摯に答えてくれますよ。
株式を持っている以上あなたも会社経営の一員なのだから、どんどん株主総会に出席しましょう。
ではまた。
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