こんにちは
たまに公務員のことでニュースになると、ロクな話はないですね。
28歳市職員「病気休職」中に小説4冊を出版…印税など320万円、停職6か月の懲戒処分 : 社会 : ニュース : 読売新聞オンライン
神奈川県平塚市の28歳の職員が、2019年7月から2年以上にわたり病気休暇、病気休職をしていたがその間に小説4冊を出版し約320万円の報酬を得ていました。
地方公務員法第38条(営利企業従事等の制限)に違反したとして停職6か月の懲戒処分を受け、即日依願退職したとのことです。
聞き慣れない用語がいくつもあるので解説します。
病気休暇と病気休職
病気休職は、公務員に認められている有給休暇。
この期間中は俸給(給料)が満額出ます。
最大で90日間取得が可能で、その期間中に復職できなければ病気休職となります。
病気休職は、病気休暇期間中に復職できなかったときに所属長から発令されます。
私も休職したことがありますが、正式な辞令が出ました。
休職中は、最初の1年間は俸給の80%を受け取れますがその後は支給停止になります。
その間、社会保険料や税金は普通に差し引かれますので、手取りベースだと80%を大きく下回る額になります。
地方公務員法違反と懲戒処分
地方公務員法第38条に違反というのは、要は兼業制限規定に違反したということ。
公務員は副業が制限されています。
病気休暇病気休職中は職務専念義務を解除されていますが、兼業制限まで解除されている訳ではありません。
停職6か月の懲戒処分、これは懲戒処分のなかでは免職の次に重い処分です。
感覚的には退職金出してあげるから自主的に辞めてください的な処分。
警察官等の不祥事で停職6か月の処分後依願退職というパターンを結構見かけますよね。
まあ、私の元職場で痴漢か何かで捕まり停職6か月の懲戒処分を受けた後のうのうと復職してきた人がいましたが。
処分理由が理由なだけに、普通の神経していたら針のムシロ状態のはずなんですが、「いやー6ヶ月謹慎してましたぁ」などとのんきに話していて上司に叱責されたとか。
だから絶対に辞めないといけない訳ではありませんが、その後の昇進は絶望的ですし、事実上の戦力外宣告ということです。
依願退職、正式な公務員用語ではありません。
自己都合で辞職したってことです。
自己都合退職ですから、ちゃんと退職金は出ます。
ただし懲戒処分を受けていますから、減額された可能性はあります。
今回のケースは報酬に関係なく処分の対象
いやー、今回のケースだと、最初っから確信犯で副業していたんでしょうね。
バレたら辞めるくらいの。
役所から見れば、本4冊出版するわ、ツイッターは9531回発信するわ、小説投稿サイトに256話投稿するわ、どこが病気やねんって感じですからね。
これ、報酬を得ていなくても別の理由で懲戒処分間違いないですけど。
虚偽理由での病休ということで同じような処分されていたでしょう。
でもこの職員はそれを分かっていてやっていた感ありありですね。
公務員が副業したいならば
まあ、確信犯でクビになってもいいから副業したいという公務員は極少数なんじゃないですか。
今回のケースから学ぶとしたら、
公務員が副業したいなら、役所にちゃんと申請しましょう
でしょうか。
公務員も申請し認められれば一定の副業をすることができます。
例えば兼業農家とか。
あとは一定戸数以下の不動産オーナーとか。
書籍出版も認められればできたはずです。
官僚が解説本を出版ってときどき見かけますからね。
公務員のみなさま、副業するならきちんと手続きは踏みましょうね。
ではまた。
↓↓各ジャンルの他ブログが読めます↓↓