こんにちは
コロナ禍において、外食は感染を広げる元凶のように言われています。
そのため、緊急事態宣言が出されている都府県では、飲食店は午後8時以降の営業自粛が求められています。
いまのところは営業しても罰則がありませんが、今国会で審議されている改正法が成立したら、過料等の罰則が科されるかも。
さて、飲食店の稼働が減ると当然ながらそこで使われる食材の消費も減ります。
そのことにより、影響が出ている業界のことが記事になっていました。
鶏卵、需給バランス乱れ価格低迷 海外販路に期待(食品新聞) - Yahoo!ニュース
卵がだぶついているため価格が下がっているそうです。
個人向けの卵の売れ行きは好調ですが、中食や外食向け需要が激減しているとのこと。
最近、鳥インフルエンザが流行しているとのことで、どこどこの農場でニワトリを何万羽殺処分しました、なんで記事をよく見かけていました。
逆に卵の供給が不足して値上がりしているのかと思っていましたが。
現実には卵が余っているんですね。
そういえば、昨年末には米の消費減もニュースになっていました。
「コメ余り」が深刻 外食需要低下にコロナ追い打ち、価格は下落 - 毎日新聞
外食需要低下によりお米が余ってるという。
どちらもキーワードは「外食」なんですかね。
でも変だなあ、人間の胃袋の大きさは決まっていますので、どこで食べようが一定量の食料は消費しそうなんですけど。
高級黒毛和牛が余っているとか、本マグロやトラフグがだぶついているとかならまだわかるんですよ。
でも、卵にお米って基礎的な食料じゃないかな。
それが外食が落ち込んでいるから消費が減っていると言われても。
なかにはインバウンド需要が消えたからなんて分析している人もいますけど、引き換えに日本人が海外に旅行しなくなっていますので、その分国内で飯を食べているはず。
種明かしとしては、今まで外食や中食で廃棄されていた「フードロス」分が減少しただけではないかと。
フードロスって家庭からの分よりも、外食からの分の方が圧倒的に多いんです。
一番廃棄しているのは結婚披露宴等の宴席料理でしょうけど、あとバイキングで出された料理とか。
そもそもファミレスなどでも、メイン料理等は廃棄が出ないよう工夫していても、ご飯とか生鮮品はどうしても毎日廃棄を出しているはず。
ご飯が無くなったから売り切れですとかファミレスで聞いたことないですもんね。
最近は某ステーキ店のようにご飯お代わり自由なんて店もありますが、ああいう店も余った分は廃棄しているでしょう。
結局、日本人が必要とする以上の食料を生産者が作っているので、
一定量のフードロスが出ないと生産者が困ってしまう
ということ。
最近、メディアのなかには「フードロスを無くそう」なんて運動をしているところがありますが、実際にロスが減ったら食料がだぶついて価格が下がり生産者が困った、ってことです。
生産者は、ロスありきで大量に生産することでコストを下げている面もありますし。
現状フードロスを減らしたら食料が余ってしまうので、その分をどうするか考えないといけません。
例えば輸出する等の施策がうまくいけばそれに越したことがないのですが、お米が海外にガンガン輸出できるかというとちょっと高すぎて無理。
卵は少しづつ輸出が増えているようですが、日本で作ると高いので所詮は富裕層向け。
生産者が消費量に見合った生産量に減らしていくのが現実的ですが、そうなると大量生産でコストを抑えている卵等はどうしてもコストが上がります。
消費者である我々が、それを許容できるかどうかでしょう。
フードロスを減らす、一見結構な話ですが、自分たちが考えてもいないところに影響が出るということは覚えておく必要がありますね。
ではまた。
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