こんにちは
先週末、私は用事があって実家に帰省していました。
そのときに親にお願いして録画してもらっていた、NHKスペシャル「ある、ひきこもりの死」を見たんですよ。
ある、ひきこもりの死
番組の冒頭では自治体の職員について行って長年ひきこもっていた方を直撃していまして、その方が取材の一週間後に亡くなったと番組が進んでいきます。
番組のテーマは全国で60万人以上いるという中高年のひきこもりについてなんですが、
あまりに生々しい話に頭がクラクラしながら最後まで見ました。
まずショックだったのが、番組の最初で亡くなった方の弟が出てくるのですが、口では「こんなことになる前になんとかできておけば」みたいなこと言うのですが、目が死んでいるというか話している感じがどこか他人事なんです。
ひきこもっていた方は実家に住んでいて、両親が亡くなったあとにゴミ屋敷と化した室内で、最後はゴミの中に埋もれるように亡くなっていたとのこと。
弟さんは5年ほど没交渉だったということで、話しぶりを見ていてもひきこもったお兄さんと色々あったんだろうなとは思いますが、血族でも案外薄情になるのかなとか考えさせられました。
ひきこもりとは
厚生労働省によると、ひきこもりの定義は
- 仕事や学校に行かず
- かつ家族以外の人との交流をほとんどせずに
- 6か月以上続けて自宅にひきこもっている状態
とのこと。
さらに内閣府によると、自宅にひきこもっている状態のほか、買い物に出かけたり趣味の用事のときには外出する場合でも、準ひきこもりとして定義されるらしいです。
この定義でいくと、私の場合かなり「ひきこもり」寄りな生活をしていると見做されそうです。
厚生労働省の定義で行くと、1は該当していますし、2もリアル友人がほとんどいませんのでほぼ該当、3だけは該当していませんが買い物や趣味の用事だけでは外出するという内閣府の定義まで含めると、私は「準ひきこもり」になっちゃうんでしょうか。
自らの置かれた境遇はかなりやばいなと自覚しましたが、セミリタイアラーってひきこもりに該当している方がいるかもですね。
8050問題
番組で問題になっていたのは、いわゆる8050問題。
親が亡くなった後、生きるすべを失った子どもが衰弱死するという。
問題が深刻化するのは、こういう中高年のひきこもりの方々は自ら福祉に援助を求めようとしないということでした。
番組冒頭で亡くなった方も、自治体職員が心配して度々訪問していましたが福祉施設等の入所を拒否、食べ物の差し入れだけは受け取っていましたが死因は栄養失調(衰弱死)でした。
こういう方々は、社会に対して絶望してしまっているのでしょうか。
現状の日本では個人の自由が尊重されますから、当事者が福祉を受けないといっていると行政にできることが限られてしまうようですね。
私が番組全編を通して思ったのは、亡くなってしまうまでひきこもる方々は緩慢な自死をしているのではないかと。
生きる意欲をあまり感じられないけど、さりとて積極的に死を選ぶほどのエネルギーもないという。
精神的にこんがらかってしまっている方がこういう状態に陥ってしまうのかも。
行政はこの手の自分から援助を求めてこない方はどうしようもない的に済ませがちですが、問題と思っているなら積極的な方法を考えないといけないのではないかな。
行政がひきこもりを問題と捉えているならば
私思うに、ひきこもりを精神的な疾患のひとつと捉えた方が良いかも。
こういう人でもお金があればなんとか生きていくんですよね。
冒頭亡くなった方も貯金が底を着いたのが直接の死因に繋がっているようですし。
だからまず金銭的な支援をすべきですが、生活保護という最後のセフティーネットまで行かなくても策はありそう。
精神保健福祉センターというところが、ひきこもりの背景要因を考察していますが、その要因として統合失調症、発達障害、神経症などがあるとしています。
もうばっちり疾患ないし障害持ちということではないですかね。
であれば、ひきこもりが長期で続いている、そして社会生活に支障がでているならば精神障害者と見做して行政が介入し、程度により年金支給や福祉施設強制入居等の支援をしていく方法もあるかと。
相手の人権に配慮なんてぬるいことやっている限り、どんどん痛ましいケースが増えていくだけでしょうね。
ではまた。
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