こんにちは
会社に雇われて働いている方の中には、正規雇用の方非正規の方いろいろいらっしゃいます。
これらの雇用形態により、給料や休暇についての様々な格差が生じているとしてこのところいくつかの裁判が起こされており、最高裁の判決がここ数日で出ました。
日本郵便では、非正規社員に扶養手当や有給の夏季冬季休暇、年末年始勤務手当がないのは不合理な格差だとした件で、全て非正規職員側の訴えが認められました。
扶養手当など支給認める 格差は「不合理」―日本郵便の非正規訴訟・最高裁:時事ドットコム
一方、大阪医科歯科大学と東京メトロの子会社で働いていた元非正規職員がボーナスや退職金が支給されないのは不合理な格差だと訴えた件では、どちらも元非正規職員側が敗訴。
ボーナス不支給訴訟 元アルバイト職員の女性、逆転敗訴 最高裁判決 - 毎日新聞
非正規に賞与・退職金なし「不合理」といえず 最高裁 :日本経済新聞
最近では「同一労働同一賃金」のルールを守るよう言われているようですね。
訴訟が多発するのには、「同一労働」が問題になっていると思います。
正社員と非正規社員が同一の労働をしているのか否か。
日本郵便のケースでは、非正規の契約社員と正社員との間に業務内容の差があまり無かったのではないでしょうか。
そのため、待遇格差が許容できないということで手当の支給が認められたと。
ただ、大学やメトロの職場では、正社員と非正規で大きく業務に隔たりがあったよう。
大学のほうでは正規職員が試薬管理等の高度な業務をやっていたようですし、メトロのほうでも正社員と非正規の間には仕事の役割に差があったようです。
私は業務内容が「同一労働」で無ければ正社員と非正規との格差はあって当然と考えています。
そもそも正社員は様々な縛りがあるはずです。
転勤を受け入れるとか残業も36協定の範囲内でやるとか。
仕事内容でも通常業務のほかに、管理業務は正社員が担っているのではないかと。
私が公務員だった時にも、部下の管理が意外と重要なウエイトを占めていたりしましたね。
まあ公務員の場合、特に非行防止に神経質になりますので民間企業よりも管理職の部下職員に対する身上把握と管理は強めになるのかもしれません。
もうひとつ、正社員は会社に対して貢献を求められその見返りとして高い待遇を得るが、非正規社員は単に時間単位で労働を提供しているだけ、という考え方もあります。
両者の間には賃金や休暇等に格差があって当然、と特に正社員側が考えているかもですね。
正社員にしてみれば、非正規は自分達より楽な環境で働いているのに同じ待遇を要求しやがって、と思っているかも。
最後に、正社員と非正規とで格差をなくせとなると、普通は非正規の待遇を引き上げるんでしょ、と思うでしょう。
でも逆に、正社員の待遇を非正規のレベルまで落とす会社が出てきてもおかしくないですね。
2年以上前の過去記事ですが、日本郵政でまさにそういった事例がありましたし。
非正規が自分たちの待遇改善を叫べば叫ぶほど、正社員との間に溝ができているのかもしれませんよ。
ではまた。
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