こんにちは
みなさんはイソップ童話のアリとキリギリスのお話はご存知ですか。
まあほとんどの方はご存知だと思います。
この物語、虫を擬人化していますがそのまま人間に当てはめられますよね。
このことでセミリタイアして以来考えさせられています。
アリとキリギリスのお話
ほとんどの方はご存知だと思いますが、内容を忘れている方のためにおさらい。
夏にキリギリスはバイオリンを弾いて遊んでばかり。
一方、アリは汗水たらして食料を一生懸命に運んでいます。
キリギリスは、食料はその辺にたくさんあるし働く必要はないという考え。
一方アリは冬になったら食料が無くなるのでそれに備えようという考え。
キリギリスはアリを楽しく遊んで暮らせばよいのにとからかいながら、バイオリンを弾いていました。
やがて冬が来て、キリギリスは食料を探しますが周りには何もありません。
困ったキリギリスはアリに助けを求めます。
そう、アリは夏の間にきっちりと貯めこんだ食料でお腹を満たしていたのです。
ここからはいくつか結末が分かれますが一番日本で有名な児童向け結末。
アリは助けを求めてきたキリギリスに食料を分け与え、その代わりにキリギリスにバイオリンを弾いてもらいましたとさ。
一方、原作ではかなり残酷なようです。
食べ物を分けてくれるよう頼まれたアリは、
「夏は歌って過ごしてきたんだから冬は踊って過ごせばいいじゃない」
と食べ物を分けることを拒否し、そのままキリギリスは飢え死にしてしまうという結末です。
現代のアリとキリギリスは誰か
このお話、真面目に働かないと飢え死にしますよという教訓を子供に教えるために作られたと思うのです。
でも大人向けにも通用しませんかね。
特に原作。
働いて備えないもの食うべからず。
因果応報、いつかツケはやってくる。
ところが現代日本だと、改変された結末のせいか、甘い考えが通用するようです。
若いうちは自堕落に消費生活を楽しんでいて、老年期に入って困窮しているからと政府に生活保護よこせ住居よこせ医療はタダにしろと叫ぶ人たち。
まさにキリギリスですね。
一方、セミリタイアラーってアリと思いませんか。
若いうちは倹約してせっせと貯蓄と投資に励み、来るべき冬(リタイア後の人生)に備えるという。
アリに対して厳しい日本
私は30代40代のほとんどをせっせと働いて貯めこんできたアリさん人生です。
アリさんにはシンパシーしか感じません。
でも最近の日本社会は貧すれば鈍するというのか、本来アリへの分配分を制限してキリギリスだけに配ろうという動きがだんだん強まってきていませんか。
そもそもアリは資産を形成するに当たって、いったん収入から税金や社会保険料を払っているんですけどね。
税金等を払い、生活として使った残りを大事に積み立てて作った資産です。
ところがキリギリスは、そうしてアリが作った資産が妬ましいようです。
自分たちが自堕落に生活してきたことは棚に放り上げて。
特に日本が一時期より貧しくなっていたせいか、キリギリスにも生きる権利がある、アリは資産を持っているんだからキリギリスのような保護はしなくて良いよねとなりつつあります。
一例としては、介護保険があげられます。
介護保険をを利用して施設の介護サービスを受けるときに、一定の所得以下であれば居住費や食費に上限が設けられています。
これを補足給付といいますが、2015年の改正で独身なら資産1000万円以上を持っている人は給付の対象から外されました。
たとえ所得が低くても、資産があれば食べていけるだろうから資産がない人に比べて不公平ということのよう。
はあ?
資産が有る無しはその人の生き様でしょ。
だらだら何も考えずに消費してきた人をそこまで助けないといけないのですか。
将来を見据え、きっちりと資産形成してきてリタイアして所得がない人は自分でその後もなんとかしろと。
はあ~。
アリが妬まれない社会を望む
アリが妬みの対象になるのは日本特有じゃないかな。
貧富の差が激しい国だと強盗やマフィアの襲撃の対象になりえますが、国家権力が無理やりに悪平等にしたりしません。
キリギリスはアリを妬むことなく自助努力でなんとか生きてほしいというのはいけない考えでしょうか。
アリのようにせっせと貯めこんだ資産をキリギリスに食い潰されることなく生きていける社会であってほしいですね。
ではまた。
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