こんにちは
朝からセミの声が。
セミの声を聞くと今は夏なんだなあと感じる。
夏と聞いて連想することはみなさんいろいろだと思うのだが、私のイメージに土用の丑の日がある。
土用の丑の日にはあちこちでうなぎの蒲焼のセールをやっているからね。
2018年の夏、土用の丑の日にあたるのは7月20日と8月1日。
夏場はほぼ2回土用の丑の日がある、もうすぐ2回目が来るね。
土用の丑の日にあわせた産直市で販売されたうなぎの蒲焼を食べた人たちが集団食中毒を起こしたらしい。
へー、うなぎで集団食中毒とか初めて聞いたわ、と思いながらなぜ土用の丑の日にうなぎを食べることが定着したのかという疑問が沸いてきた。
3歳男児が重症 うなぎで集団食中毒か
土用の丑(うし)の日に合わせて愛媛県今治市の産直市で販売されたうなぎを食べた約40人が食中毒の症状を訴え、3歳の男の子が重症です。
今治市の産直市の鮮魚コーナー「魚媛」で、うなぎの蒲焼などを購入した利用客38人が発熱や嘔吐(おうと)などの症状を訴えました。このうち15人が入院し、今治市内に住む3歳の男の子が命に別状はないものの、重症となっています。検査の結果、患者からサルモネラ菌が検出されました。魚媛では土用の丑の日に合わせて19日から23日にかけて約1300食のうなぎの蒲焼などを販売していて、県は商品を購入した客に対し、最寄りの保健所に連絡してほしいとしています。魚媛は25日夕方から営業を自粛しています。7月27日付 テレ朝ニュースより引用
うなぎの蒲焼って食中毒になるイメージ全くないよね。
だってよく焼いてあるもの。
サルモネラ菌って加熱に弱いから、よりによってうなぎの蒲焼から出るってナンセンス。
もしかしたら、中国産の冷凍うなぎ製品を販売したのかなあ。
だとすると産直でもなんでもないわ。
あ、中国から産地直送してきました、なんて。
実際に自分で買ったわけではないから事情はわからないけど、可能性があるのは調理していた段階だとタレに菌が混入していたか、調理段階で汚染された器具を使っていたかくらいかな。
土用の丑の日にうなぎ、の由来
昔から土用の丑の日にはうなぎということは言われていた。
いったいこの由来はなんだろうと調べてみた。
もともとうなぎというのは夏場の滋養強壮によいと言われていたらしい。
万葉集で大伴家持が、夏痩せにはむなぎ(うなぎ)を食べるとよい、と歌っているくらいだし。
土用の丑の日にうなぎ、ということが流行ったのは江戸時代のことらしい。
これには諸説あるが一番有名なものをとりあげてみる。
江戸時代、うなぎ屋が夏場にうなぎの売り上げが落ちて困っていることを蘭学者の平賀源内に相談したところ、
本日丑の日
という貼り紙を店頭に出すようにアドバイスし、それを受けたうなぎ屋が大繁盛したことから広まったらしい。
丑(うし)とうなぎの「う」をかけたのかなあ。
天然のうなぎの旬は本来冬。
旬じゃない時期に売るための宣伝ってわけだな。
平賀源内は現代に通じるコピーライターの元祖ってわけだね。
うなぎって絶滅寸前なんだけどそこんとこどうよ
日本人って私も含めてうなぎ食べるのが大好きな人多いよね。
何しろ絶滅寸前って言われてても食べまくっちゃうんだもの。
最近よく耳にすると思うんだけど、ニホンウナギは絶滅危惧種に指定されるところまで行っている。
まあ原因はほぼほぼ乱獲しすぎたと思うが。
日本人って食に関しては全く罪悪感を感じない民族らしく、ニホンウナギが取れなくなったからってヨーロッパウナギとか他の種類のうなぎに手を出して絶滅寸前に追いやった。
ヨーロッパウナギなんて日本人が食べ過ぎたものだから、ワシントン条約で国際取引が制限されるところまで行っちゃったよ。
そもそもうなぎの養殖はシラスウナギと呼ばれる稚魚を川から取ってきて養殖するものだから、完全養殖じゃないんだね。
稚魚を川から根こそぎ取ったら成魚の数が減るわけだから数が減るのは当たり前だ。
日本人は結局うなぎを絶滅させたいのかね。
させたいんだろうな、そうだろう。
少なくとも私にはそうとしか思えない。
土用の丑の日に対する私の提言
私はうなぎの蒲焼が好物だ。
台湾に行ってまで食べるほど大好きだ。
できることなら2日に1回は食べたいほど大好きだ。
だけど「土用の丑の日だから」食べようとは思わない。
これだけうなぎの数が減っているって言われてても、土用の丑の日にはセールでスーパーに蒲焼がずらっと並ぶものねえ。
なんかスーパーに大量に並んだ蒲焼ってうなぎに対するリスペクトがないんだよな。
あれだけ大量に並べていたら絶対売れ残り出るよね。
そして売れ残ったら廃棄されるんだろ。
絶滅寸前って言われているのに売れ残りで廃棄とか悲しすぎるわ。
とりあえず、うなぎ屋さんに言いたい。
土用の丑の日だからうなぎ、って宣伝もういい加減やめませんか。
絶滅してからでは遅いよ。
惰性で食べるのはもうやめよう。
供給を絞って本当に食べたい人だけ大枚はたいて食べればいいんだ。
関サバ、関アジなんて資源が枯渇しないように漁協が供給を管理している。
もう手遅れかもしれないけど、今ならまだ間に合う気もするからさ。
末永くうなぎと付き合っていくためにできることはやりましょうよ。
うなぎをこよなく愛する一個人としてのお願い。
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