こんにちは
痛ましい事件が起きた。
昨日にセミリタイアしたらクルマを持つか持たないかを記事にしたので本日もクルマ関係の記事を取り上げることにする。
「赤信号だが歩行者いないので発進」90歳容疑者を逮捕
28日午前10時55分ごろ、神奈川県茅ケ崎市元町の国道1号交差点で、乗用車が横断歩道の歩行者らを巻き込みながら、脇の歩道に突っ込む事故があった。この事故で1人が死亡、3人が軽傷を負った。県警は、乗用車を運転していた同市若松町の無職※※※※※容疑者(90)を自動車運転死傷処罰法違反(過失運転致死傷)の疑いで逮捕し、発表した。
※※容疑者は「車を運転して事故を起こしたことは間違いない」と容疑を認め、被害者に対して「ごめんなさい」と繰り返しているという。任意の調べの段階では「信号は赤だったが歩行者が渡っていなかったので発進した。歩行者が渡り始めたのが見えたので、ハンドルを切った」と説明したという。
5月28日付朝日新聞デジタルより引用
容疑者名についてはプライバシーの観点から伏字
分析のための前提条件
この事件(あえて事故ではなく事件とする)、容疑者は90歳という高齢だが昨年に認知症の検査を受けて認知機能や判断力に問題なしということで今年3月に免許を更新したばかりだったらしい。
ということは、急激に認知機能が衰えたということは考えにくいのでこの容疑者が認知症ではなく、正常な判断力があったといえる。
最近よくある認知症の高齢者が起こしている事故とは区別して考えなければならない。
事実の検証その1 車の動き
事故直前、自動車整備会社から国道一号線に左折して進入。
その後、車向けの信号が赤信号だったのに交差点に進入し歩行者を轢きながら左手の歩道に突っ込んだ。
轢かれた歩行者のうち1名が死亡していることからかなりのスピードで交差点に進入したことが推定される。
事実の検証その2 容疑者の供述
容疑者は警察の任意の取り調べに対して、
「信号は赤だったが歩行者が渡っていなかったので発進した。」
「歩行者が渡り始めたのが見えたので、ハンドルを切った。」
と供述している。
また、容疑者は周りの人に対し「そろそろ免許を返納しようかな」という話をしていたものの、今年3月に運転免許を返納することなく更新をしている。
このことから実際に免許返納をする気はさらさらなく、今後数年間は運転するつもりであったことがわかる。
事実に基づく考察
車の動きと容疑者の供述は一致している。
ということは、
- 赤信号であるのに容疑者の意思で交差点に進入
- 歩行者を轢いたうえ、ハンドルを切って歩道に突っ込んだ
のは事実で間違いない。
さらに容疑者の供述から、(本人にとっては)通常の判断力を持って故意に赤信号に進入したことがわかる。
容疑者は、普段から赤信号無視などの交通規則違反を繰り返していたのだろう。
当初私はこの事件を耳にしたときに「また認知症が起こした事故か」と思っていた。
だが、赤信号と分かっていて、そのうえで信号無視をする意思を持って交差点に進入したとなるとまったく話は違う。
この容疑者の頭の中では、たとえ赤信号であっても歩行者がいなければ信号無視して交差点に突入しても問題ないというマイルールが存在していた。
つまり、交通法規なんか知ったことではない、マイルールが全てという非常に身勝手な思考により行動していた。
さらに、歩行者が渡り始めたのが見えたのでハンドルを切ったと供述していることから、
- 歩行者の確認が困難なほど視野が狭い
- 危険を察知してもブレーキを踏まないほど判断能力が稚拙である
ことが窺える。
こんな輩が運転免許を持ち、のうのうと運転していたという事実に戦慄を覚える。
容疑者は過失ではなく、明確な故意により赤信号を無視して横断歩道に突っ込み歩行者を轢いている。
逮捕された容疑は「過失運転致死傷」であるが、運転免許を所有している人なら誰でもクルマで歩行者を轢いたらその歩行者は死ぬかもしれない、ということくらいは理解しているはずだ。
私がこの事案について事故ではなく事件といっているのはこういう流れがあるからだ。
この容疑者については「未必の故意」が成立しえるので、検察は「過失運転致死傷」ではなく、「殺人」or「傷害致死」と「傷害」容疑で起訴して欲しい。
さいごに
運転している以上、このように自分が加害者となる可能性は常にある。
セミリタイアしたので通勤にクルマを使用しなければならないということもない。
この事件を見て、高齢者になったら自分はちゃんと運転免許を返納しなければなという思いと、少しでも早くクルマを手放したほうがいいのかな、という考えに至った。
ここまで読んでいただいた読者のみなさんはどう思われましたか。
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